誓いの言葉-9-

マラノをこのまま放置するわけにはいかない、と仕方なくソニアは反乱軍による解放を名乗りあげ、そして混乱をなんとかまとめようと早々にウォーレン達を呼び寄せた。
ひとまずトリスタンとの顔合わせや話は後回しにして、ソニアは残処理をてきぱきと行った。いつもならばランスロット一人に任せてしまうことだけれど、今回はことがことだけにいつもと様子が違う。爆発的に膨れ上がった今日のマラノ人口をどうにかすることから始まり、アプローズのパレード隊を片付けることやら何もかもいつも以上の面倒がてんこもりだったからだ。
それにトリスタン皇子はトリスタン皇子で、自分の従者や、アプローズ討伐にやってきた旧ゼノビアの騎士だとか、ポグロムの人々との謁見やらなにやらで、名乗りをあげた以上は皇子らしい仕事を既に開始せざるを得ない状況でもあった。ウォーレンが主にその場についてくれることで、ソニアはウォーレンと相談して決めた残処理に力を入れることができたのも事実である。
これだけの貿易が盛んな場所の領主が突然消えてしまっては、人々も困り果ててしまうこと・・・と思っていたが、幸か不幸かアプローズはそう大したことをしていたわけではなかったらしく、案外と町の人々は落ち着いていた。
ニールを蹴倒して得た情報をもとに、アプローズがマラノ領主として迎えられる前に領主だった男を探し出し、当面はその男にマラノをまとめてもらうことに決まったのはその日の夜、すぐだった。どうも男は胡散臭くて、それがまた「まあ、アプローズが治めていた町をその前から治めていたわけだしな」と納得いって、尚のこと心許ない。
しかしまあ、そもそもアプローズがやってきてその地位を剥奪されたその元領主からすれば、自分の地位を勝手に帝国側がむしりとったわけだから、多少は反乱軍寄りの見方をしてくれるのでは、という期待がないわけでもない。とはいえ、多分そのあたりも「金次第」的な相手ではないかと睨んではいるのだけれど。
とりあえずはその男にマラノの領主代理として反乱軍に協力してもらう約束を翌日書状にして取り交わすことに早々に決定出来たのはありがたかった。
町の人々の中には反対する人間もあるだろうけれど、今はどういった形でもアプローズの代わりが必要だし、それには慣れた人間が適任に決まっている。またその男に不満があるなら勝手に政治が動いて淘汰されるだろうし。
趣味が悪いアプローズの屋敷の一角に反乱軍メンバー達は集まって、そこで一晩明かすことを決定した。
当然夜襲を考慮してまだ気を緩めるわけにはいかない。そこはヘンドリクセンに頼んでソニアは何ひとつ関与することなく動いてもらった。最近はウォーレンやソニア、そしてランスロット任せではなくてもそういった大任を頼める兵士が増えてきてありがたいことだ。今までではそこにアッシュとギルバルド、そしてまあ仕方ないか、という程度ではカノープスぐらいにしか頼むことは出来なかったのだから。
ソニア達はアプローズの屋敷でも、とにかく出入りが一番楽な、どうやら使用人が普段集まっているらしい小部屋に詰めた。どうもなんだか広い部屋は嫌だ、とソニアが駄々をこねたこともあるが、確かにアプローズの屋敷はなんだかどの部屋もおおぶりで居心地が悪いように思える。そこでソニアとランスロットは残処理を行い、それから見張り役にはゾックとビクターがドアの外にいてくれた。最初はランスロットじゃなくてヘンドリクセンがいい、とソニアは我儘を言おうとしたけれど、トリスタン皇子の手前、ゼノビア側に近い人間がソニアの残処理を近くで手伝う様子を見せておいたほうがいい、というウォーレンからの進言に素直に従うことにした。それは、出来るだけソニアにとってトリスタンとの出会いが悪い方向にいかないように取り計らいたい、というウォーレンからの気持ちだ。それくらいいくらなんでもソニアだってわかる。
そうして、月が傾きかけた頃にようやくソニアとランスロットは残処理から解放された。ランスロットは都度報告を細かくうけて外の様子がわかっているからまだしも、ソニアは夕方以降は領主との話し合いや、トリスタンとの謁見を終えたポグロムの人間やら、マラノの町の人間やらと顔を合わせ続けなければいけなくてずっとこもりっきりになっていた。
あれだけの衆人環視の中、トリスタン皇子と思われる人物が反乱軍と合流しているところをアピールしてしまったのだ。今ごろどこぞやの情報屋なり帝国兵がそそくさと帝国上部にそそくさと報告にいっているに違いない。
これから自分達はどう動こう?ちょっと時間が空いたときにはそのことを考えなければいけなかったから、ついついソニアは疲れて椅子にもたれ、動かなまま目をつぶっていた。反乱軍に関する彼女の思考はいつも前へ前へと向いている。だからこそ彼女はいつ誰にこの先々の何について聞かれても「それは」と答えることが出来る。自分はそういう立場の人間だし、そもそも父親が彼女をそう躾ていたことも間違いはない。大儀がある人間は、常に先のことを考えなければいけない。今日の残処理が終われば、明日、あさって、いいや、もっともっと先のことをすぐに考える必要がある。疲れてしまうのは当たり前だけれど、それは義務なのだ。
「今日はもう終わろう」
ポグロムから来た人々を見送って戻ってきたランスロットは、軽い食事が乗ったトレイを二つもって入ってきた。ソニアはちらりとその姿を確認して、それでもぐったりと椅子の背もたれに体重を預けて、もう一度瞳を閉じてぶっきらぼうに聞いた。
「トリスタン皇子は」
「まだ起きていらっしゃる。こちらの処理が終わるのを待っていてくださったらしい。食事が終わることを見計らって何人かでこちらに来ると」
「そうか・・・。ビクターとゾックには休んでもらっていいぞ」
「それはもう伝えてきた」
「ありがとう」
勝手なことを、と言われても仕方がない行為をランスロットはさらりと伝える。
そしてソニアも多くは言わない。
それは今まで長い間共にいた、お互いのやり方を知っている気安さだ。
「食べるといい。腹が減っているだろう。使用人達はみな寝ているから、ノルンが、作ってくれた」
「ノルンが」
驚いたような声をあげるソニア。
「ノルンは料理はあまり得意ではないはずだけれど」
「スープだけは得意なのだと言っていた」
「そうか・・・いただこう」
ようやく体を起こして、使用人たちが茶を飲むために使っているのだろうテーブルに対してきちんと座りなおした。
ランスロットは彼女の前に、パンとスープ、それから温かい茶が乗ったトレイをまっすぐ置いた。
「・・・いただきます」
ソニアは幾分ぎこちなく、それでも右手でスプーンを持ってスープをすすりだした。
久しぶりに右腕で食事をするな、なんていう感慨は、スープで胃がじんわり温かくなる感触で吹き飛んだ。
「ああー、うまい。昨日もうまいものはいっぱい食べたけど、これはまた格別だ」
「昨日?ああ・・・・スルスト様と」
ランスロットはそういって言葉を止めた。が、ソニアは一向に気にせずに
「うん、スルスト様と出店の食べ物を買って、宿屋で食べたんだ。前にランスロットと祭りにいったとき以来だなあ、ああいう食べ物を見たのも食べたのも」
「そうか・・・よかったな」
そういいつつ、ランスロットは「一室に泊まったのか」という質問を飲み込んでこらえた。それはあまりにも不躾な話だ。
ようやく今日の仕事が落ち着いたせいで、そういった関係のないことがやっと頭に浮かんでくるようになる。と、よりにもよってそんなことを頭が掠めるなんて。
「ランスロット」
「なにかな?」
パンをちぎる手を止めてランスロットはソニアを見た。
「トリスタン皇子はいい人か?」
「わからない。けれど、話が早い、聡明そうなお人に思える。何より、話していて気持ちがいい方だ」
「そうか。ランスロットがそう思うなら、そうなんだろうな」
「・・・あまり、信じられても困る」
「困らなくていい。信じるのはあたしの勝手だから」
もぐもぐ、とパンを口の中にほおばってソニアは黙った。
それから2人は質素な食事をあっさりと終え、トレイの食器を重ねた。ランスロットが持っていこうとするとそれをソニアは呼び止めて、自分が運ぶ、といって奪っていってしまった。
ランスロットはその後姿を見ながら、右腕が動くようになったことを本当に本当によかった、と心の中で何度もつぶやくのだった。とはいえ、その一方でスルストとの宿泊のことが未だひっかかってはいたけれど。

「遅かったな」
ソニアが戻ると、既にウォーレンとトリスタン、それからトリスタンの従者一人と、アプローズの前に飛び出してきた旧ゼノビア騎士2人、そして何故かラウニィーがやってきていた。使用人の詰め所はそれでもまだ人を収容できる広さをもっている。これで狭い部屋の方だというのだからあきれ返るものだ。詰め所だったから、椅子はたくさん置いてある。それを適当に使ってテーブルを囲むように皆座っていた。ランスロットはソニアを待っていたらしく、椅子に座らずに立っていた。
「う、うん、ごめん。ちょっと厨房にいたノルンとガストンと話し込んじゃった。今、外で祭りやってるんだって?」
「そのようだな」
厨房にいたノルンとガストンの話では、スルストが大方予想していたとおり、出店はまだそのままで、商人達は本当は今日回収するはずだった売上げをどうにかしようとやっきになっているらしい。
本当は今日みなが祝おうと思っていた対象人物が死んだというのに、その追悼の意すら示す間もなく、「反乱軍による解放記念」だとか適当なお題目で継続されているとのことだ。婚礼の儀にかこつけて儲けようとしている商人は必死だし、わざわざ遠方から見にきた旅行客だって、せっかくきたのだから何か楽しめなければ困るわけで。マラノの人間はあくまでも、能天気というわけではなく、稼ぎに貪欲なのだろう。それはソニア達反乱軍を辟易させた。
が、土地の利だけではなく、町全体にそのパワーがあるがゆえにこのマラノ近郊は帝国にとっても誰にとっても重要な貿易拠点と長い間なり得るのだ。それくらいはわかっている。
「まったく、呑気だな〜、マラノの人間は。いや、商魂逞しいってのかなあ・・・ああ、お待たせした」
「ソニア殿」
ソニアはノルンの皿洗いを手伝ってきて、手が濡れている。それを床に向けてぷるぷる、と、こともあろうに皆の前で「お待たせした」なんていいながら振るのだから情けないこと甚だしい。ランスロットが微妙に渋った顔で声をかけ、自分が持っている手ぬぐいを渡していいものか、と困っているようだ。
「ごめん」
ソニアは皆からの視線が自分の手に集中していることにはっと気付いて、恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「何か拭くもの」
「これでよければ」
その一連の流れを見てラウニィーはまたくく、と笑い出す。彼女はよくよくソニアの動きに難癖をつけるのが好きらしく、こういうときにはすぐに反応してしまう。
「ほんっと、ランスロットってお父さんみたいよねえ」
「お、おとーさん!?ランスロットが!?」
「な、何を・・・」
困ったようにランスロットは妙な表情でラウニィーを見る。
「で、ウォーレンがおじいさん」
「確かにわたしがじじいということは認めますがな、わたしが祖父ならこんな孫には育てますまい」
「あら、そうかしら」
トリスタンはそのやりとりを聞いて小さく笑った。従者や旧ゼノビア騎士達はそこは笑っていいのかわからずに困っている。
ソニアとランスロットはがたがたと座って、改めて挨拶をした。
「こんな遅くになってしまって申し訳ありませんでした。改めて言うまでもないとは思いますが、反乱軍リーダー、ソニアです」
彼女が改まった言葉を使っているのは当然トリスタン達に気遣ってのことだ。
ランスロットはアプローズと対峙しているときにぞんざいに「ああ、あの男か」と彼女が言い放ったことを知っているから、少しばかりはらはらしてその言葉を聞いていた。
ソニアとトリスタンがきちんと会話を交わすのはこの場が初めてだ。
昼間のパレードのときから、ほとんどランスロットを介して意思疎通をはかっていたのだが、トリスタンは確かにランスロットがいうように話が早く、簡潔な連絡事項だけをランスロットに託してくれた。それだけでもソニアには、トリスタンのひととなりがわずかなりとも伝わっていた。
旧ゼノビアの騎士2人は、トリスタンが生き延びているという噂をきいてマラノにかけつけたのだ、という。が、正直その腕前は、悪くはないが良いわけでもなさそうだ。が、アッシュの名を出したら、年上らしい男性の方は「騎士団長にはご恩があります。あの方が生き延びていらっしゃるならば、わたくしも反乱軍で共に戦いたいとは思います」と即座に反応をみせる。
「それはトリスタン皇子次第だろう?」
とソニアはさらりと言葉を返した。
いまや彼らにとって主はゼノビア王家の血をひくトリスタンだ。アッシュに恩があるとはいえ、それだけの理由で反乱軍に荷担するわけにはいかないだろう。
「手厳しい方だ」
トリスタンは笑顔でそう言った。
そして、それが本題に入るきっかけとなる。
「皇子、我々はこの先、まあ、寄り道はいくつかしないといけないんですが、帝国本拠地まで今までのように攻めあがるつもりです。我々の目的は当然、帝国の圧政に苦しむ人々を解放することでした」
ソニアはゆっくりとそう告げる。みなはしん、と静かに彼女の言葉に聞き入った。
「が、進軍を続けるうちに、いくばくか懸念事項は増えてきたので、少しお話しておきますね。今、帝国を操っていると思われる魔術師ラシュディが、一体何の野望を持っているのかわかりませんが、より強い、多くの力を手に入れようとあちらこちらで不可思議な動きを見せています。そして、その動きというのが、どんどん一言では信じられない話になってきているのです」
トリスタンやその従者、ゼノビアの騎士達は眉を潜めた。
「ラシュディの目的はこの大陸を支配することだけではないように思えます。やつは、天の神に許された者しか通ることが出来ない空間の移動を人でありながらなしとげ、天空の三騎士すらあやつり、果ては女神フェルアーナがいるという天の大陸を移動させている。ラシュディの弟子は永遠の命とやらを求めて何度も何度も魂を他の新しい体に移し変えるという不可思議なことをし、果ては擬似生命体とやらを作ろうとまでしていた。ラシュディは、何かを成し遂げるための財力やら何やらを手にするために、帝国を操っているだけであって、この大陸を支配することだけが目的ではないように思えるのです」
「ふむ、話はよくわからないけれど、とにかく、単純な戦いではないということだね」
「そーですね。あたしもあまりうまく説明は出来ないけれど、このことを頭にいれておいてください」
「それで、反乱軍は、今は何を目的としているんだい?」
「多分、ラシュディの件が絡んできて、どんどん一筋縄ではいかなくなっていくと思いますが・・・あくまでも帝国の圧政に苦しむ人々を救うこと。これが目的です。でも、これで終わりになるわけではないことは以前からわかっていました」
ソニアはわずかに溜息まじりでそう言った。
「帝国の圧政から救われた人々を次は正しく導く、統治者が必要です。残念ながら我々反乱軍はその統治者には、なれない。言い方は悪いのですが、初めは帝国の圧政から解放された土地の人々もそれだけで反乱軍に感謝をしてくれました。けれど、ここ最近はそれだけではもう足りない。その先の展望を人々を求めています。けれど、我々はそれを与えることが出来ないのです」
「僕の従者達は」
軽くトリスタンがソニアの話を途中できった。
「君が戦が終わった後に統治者とやらになるのでは、と思っている様子だったけれど」
「トリスタン様!」
それには焦って彼のとなりにいた従者が声をあげた。
ウォーレンもランスロットも「おやおや」とばかりに目配せする。
本当にこの皇子は話が早すぎて、逆にこっちが困ってしまうな、という苦笑まじりだ。
「そうなるつもりはないのかい?反乱軍を支持する声が高まっている今、それはいつしか、リーダーである君の名声にもなってくるものだと思うのだけれど」
「困ります。だってあたしは」
ソニアもこれまた、難しい話は抜きだ、とばかりに
「読み書きも苦手だし、演説も苦手だし、数字にもあんまし強くない。剣で政治を行えればどうにかなるかもしれないけれど、それでは帝国と同じです。人にはどれだけ多くの人に要求されたとしても出来ることと出来ないことがあるでしょう」
「では、どうするんだい」
「皇子はどう考えているんですか?」
「うん、そうだね」
話が丁度いいところでトリスタンに振られた。
別段彼はあせった様子もなく穏やかに
「僕は自分が政治に向いているかどうかは、正直わからない。だから、君がいうように、人には出来ることと出来ないことがあって、ゼノビア王家の人間としてこの大陸を導くことが、そのどっちなのかはわからないんだ」
そんな心許ないことを、と従者が何か言おうとするのをトリスタンは制止した。
彼のそういった振る舞いが、既に人の上に立つべき人間であることを如実に物語っていることをソニアはよくわかっている。
「ただ、僕が皇子であることは本当だし、皇子である、というだけで出来ることが今、あるんだってことを知っているんだ」
「それは」
「君達反乱軍が本当に帝国を討ち滅ぼして、平和な世界を築きたいと思っているならば、多分、僕は利用価値があると思うんだ。君達にとって」
「ほほう」
と声を出したのはウォーレンだ。
これは、おもしろいことになってきたな、という声音だ。ソニアはウォーレンのそういったときの声が好きだった。
「ただ、得るものも、失うものもある。どちらを取るかは君達次第だと思う」
「あたし達次第、ですか。皇子は出来ればどうしたいと思っていますか」
「うん、僕は、反乱軍の一員として戦いたいと思っているよ。目指すものが同じならば」
あっさりとしたその物言いに、旧ゼノビア騎士も、トリスタンの従者も、そしてラウニィーも驚きの表情でトリスタンを見た。
「そのために剣を覚えたわけだし。僕がいることでプラスになると君が判断するなら、それでいいと思う。もし、僕がいることで反乱軍のプラスにならないならば、僕はここを去ろう。ただ、それでも」
ううーんと、とわずかに思いをめぐらせるような表情を見せてから、トリスタンは言った。
「表舞台に出てしまった以上、僕は僕で動かなければいけないだろうね。そして、君はさっきはっきりと言った。剣で政治を行えばどうにかなるかもしれない、と。それは、今のこの状況だと思う。君は戦うことでこの軍を統率しているのだろうし。そして、それは出来る、と君は言い切った。けれど、残念ながら僕はそれすら出来るかどうかは皆目検討がつかないんだ。皇子であるというだけで、それが可能だというのは愚か者の発想だ・・・だから、僕のために命を落とす人々は増えるだろうね。出来る出来ないで、どっちなのかはわからなくても、僕はこうやって名乗りをあげた以上は帝国に抗う勢力にどういう形であれならざるを得ないから、人々の目に「これは出来ないぞ」と見せつける以外には、立ち止まることが出来なくなるんだろうしね」
「そうかもしれません」
「それに君がいうように、魔術師ラシュディの力がそんなに大きいものなら、どんどん僕にとっては、それを「出来ること」にする確率は低くなっていくばかり」
そういってトリスタンは軽く首を横に振る。
「逃げ隠れてもいいんだけど、ね。それは僕の選択肢にはないから。僕は、もう、腹を決めている。だから、あとは君達が決めればいいだけのことだ・・・そうだね。僕の、処遇ってやつを」
「・・・・ふーーー・・・」
ソニアはにこにこ笑いながら息を吐いた。
それから椅子の背もたれに体重を預けて、あごをあげて天井を見る。
「皇子」
その失礼極まりないポーズのままでソニアはトリスタンに声をかけた。
「何かな」
「今日、皇子が無茶をしたのは、自分にアプローズの注意をひきつければ人々が巻き込まれなくてすむから、という短慮からですか」
「確かに、あれは短慮だった。すまなかったね。特にラウニィー殿には」
「えっ、わたし!?」
「君は、僕を助けてくれたじゃないか」
「そ、そうですけど・・・」
「ソニア殿は手厳しいね。うん、でも短慮だった。それでも、ああしなかったら、どれだけの被害もアプローズは全然苦にもしないだろうから。ならば、標的になるのは、君か、僕か・・・あるいはラウニィー殿が一番適任だったと思う」
トリスタンはそう言った。ソニアはあごをもどして、ウォーレンをちらりと見て、それからトリスタンに笑いかけた。
「あのとき、ああ、いい人だなーって思ったんだ、皇子のこと」
ここにきっとカノープスがいれば「うわ!何いってんの、お前!」と叫んだことだろう。
「だから、仲間になって欲しいかなーって思って」
「・・・もー!またそんななんだから、あなたって!」
叫んだのは、当然のようにラウニィーだ。
「反対なのか、ラウニィーは」
「違うわよ、反対なんかしないわ!わたしが言いたいのは」
「反対しないんだな?じゃあ賛成なんだろ?」
とソニアに言葉を返されてラウニィーは一瞬口をぽかんと開けたまま止まった。
こらこら、とランスロットが苦笑をしてソニアを見ると、ソニアもそれに気付いて小さく笑う。
「ずるい?」
「ずるいわよ、あなた、もう」
ラウニィーはむくれたようにそう言って、唇を軽く突き出した。
「わたしの時もそうだったわ。どうしてそう簡単にあっさりと決められるの?」
「簡単でもあっさりでもないよ、ラウニィー。ずーっとずーっと考えていたし、さっき皇子が話をしている間もまだ決めかねていたくらいだ」
「じゃあ、なんでよ!」
「だから、なんか、そのー、いい人だなあ、って思って。・・・昨日、もう、あまり人を信じるのは止めよう、って思うようなことがあったんだけど、不思議と」
あまりに簡単に好意的な言葉を口にされてトリスタンはわずかに口をあけて呆然としている。そこへ休みなくソニアは言葉を続けた。
「もう少し、信じようかと、思った。だから、あの戦いでは、すごくみんなを信じた」
名を呼べば何を意味するのかビクターもランスロットもわかってくれて。
そして次は名を呼ばなくてもわかってくれて。
すべての指示を出さなくともみな思い思いに隕石をどうにかするために動いて、ソニアが単身で動いてもサポートをしてくれたアプローズ戦。
そして、信頼しきったランスロットが後ろから追ってきてくれるのがわかったとき、ソニアはもうアプローズの隣にいたデーモンのことなぞ、気にする必要はなかったのだ。
「ポグロムから来た人々は全員を救うことは出来なかったけれど、でも、あれ以上の被害が出る前に決着がついた。だから、信じてよかったと思うし、自分が信じた仲間とこの先もやっていきたいと思った。そして、そこに、皇子もいたし、皇子の従者殿もとまどいながら人々を誘導してくれて力になってくれた。だから、一緒に戦おうかと、決めた」
「だから、それがあっさりだって言っているでしょ」
「だから、ラウニィーは反対してるわけじゃないんだろう」
「反対は、その、してないわ。でも」
「でも」
「・・・もう、知らない!」
「あ、こら!軍議中だぞ!」
ラウニィーは立ち上がって、すたすたと歩いて部屋から出て行ってしまった。
確かに出会ってからそう時間がたってはいないけれど、今までにラウニィーがそういった態度に出たことは一度もない。いくら彼女でも、大切な軍議をすっぽかすことなぞしなかったし、最近はソニアになれてああいう口利きもするようにはなったけれど基本的に彼女はとても礼儀正しい女性だ。
「僕は、嫌われたようだね」
「違うと思いますけど」
ソニアは肩を竦めた。
「きっと、彼女はあたしのことを好きなんです。ただ、それだけなんだろうなあ・・・」
「多分、な」
そう相槌を打ったのはランスロットだった。
トリスタンはそのソニアとランスロットのやりとりをじっと見つめて、なんとはなしに眉を潜めた。

「ラウニィー殿」
「・・・トリスタン皇子」
「探してしまった」
ラウニィーはあてがわれた部屋に戻らず、ふらふらとアプローズの屋敷の周辺を歩いていた。
町のにぎやかな声もそろそろ収まってきており、月は既に真上からわずかに西に傾きかかっている。
後ろから声をかけられて、彼女は振り返るのにとても勇気が必要だった。ああ、せめて探しにきたのがソニアなら、まだよかったのに。
「・・・怒りにいらしたの?」
「何故?僕が?」
「ええ。軍議を途中で抜け出すなんて、軍法会議ものだわ」
そうラウニィーが言いながら振り返ると、彼女を追って来たトリスタンは笑った。
「あの時点では僕はまだ軍の人間ではなかったし」
「でも」
「うん。でも、今はもう仲間だ。よろしく、ラウニィー・ウィンザルフ殿」
トリスタンはそう言ってラウニィーに手を差し出した。
「・・・よろしく」
ラウニィーはその手を軽く握り締めて、彼女にしてはあまり芳しくない声を出した。
「どうしたんだい。よくよく僕は君に嫌われているようだね」
トリスタンはランスロットと初対面のとき、膝を折ろうとしたランスロットに対してラウニィーが強い口調でそれを止めたときのことを思い出しながらそう言った。
すると、ラウニィーはわずかに頬を赤く染めて困ったように弁解をした。
「そうではないの。皇子。そうではないんです。ただ、ちょっとだけ苛々していたんです。だって、ソニアは、あんな風に簡単に人を信じるんですもの・・・。わたし、あなたにたくさん聞きたいことがありますの。どうして今まで身を隠していたのか、とか、この25年間のこととか、ゼノビアについてどう思っているのか、とか、帝国についてどう思っているのか、とか。だって、わたしも曲がりなりにも帝国の貴族だった女です。多分、わたしはソニアよりはずっと政に近かったから、国と国に生きる民衆について、それを導くべき人間の成すべきことについては厳しいと思うの」
「うん、そのようだね」
そっとラウニィーは手を離して、少しばかり困ったように言った。
「だから、あなたから色々聞かないと、納得がいかなくて。あなたの剣の腕や、人柄は、あまり疑ってはいないのだけれど、皇子であるあなたに対する期待を、反乱軍も、民衆もしてしまうものですから」
「うん。なんでも答えられることなら、お聞かせするつもりだけれど」
そう答えたトリスタンに対してラウニィーは少しうつむきがちに首を横にふった。
「でも、わたしが反乱軍にはいるときも、ソニアは今のわたしのように、根掘り葉掘り聞こうとはしなかったんです。わたし、自分が帝国の貴族として思うべきことは彼女に訴えたけれど、もっとたくさん聞かれることがあってもおかしくはなかった。でも、彼女はそういう人なんです。そして、だからわたしも簡単に反乱軍に迎え入れてもらった。自分の時がそうだったのに、あなたのときにはそれが許せないなんていう、こんな自分が嫌になってしまったの」
「そうなのか・・・。君は真面目な人なんだね」
「そんなことないわ」
「そうかな。真面目だと思うけど」
「そんなことない」
「でも不真面目じゃないだろう?」
「・・・さっきのソニアみたいな聞き方ね!」
そういってラウニィーはトリスタンの顔を上目遣いで軽く睨んだ。
が、きょとんとしたトリスタンと視線が合うと、わずかな間を置いて、彼女は笑い出す。そして、それにつれらてトリスタンも表情を緩和させて笑顔を軽く見せた。
「ごめんなさい。一人で意地になってて、恥ずかしいわ・・・。皇子、もう一度握手させていただいてもよろしいかしら?」
「はは、もちろんだ。よろしく、ラウニィー殿」
「呼び捨てでお願いします。ここにいる以上、わたしは何の身分もない女ですもの」
「そのわりにソニア殿を呼び捨てにしているけれど」
「ソニアは友達ですもの」
ラウニィーはそういいながら手をトリスタンに差し伸べた。トリスタンも、彼女のその白くて美しい手をぎゅ、と握り締める。
きっとソニアが聞いていたら「え!?友達ってそういうものなのか!?」なんて言ってびっくりするだろうけれど。

「これでいーだろ、ウォーレン」
「強引な話の持っていき方でしたな」
「ゼノビアの皇子があそこまで下手に出ているのに、突っぱねるに強い理由もなかったし」
「どうですかな」
ランスロットとウォーレンだけがその場に残って、明日のことについて最後の打合せをしていた。
ウォーレンはまあ、とにかくトリスタンとの交渉が決裂しなかっただけでも相当満足しているようではあったが、あえて言うならばトリスタンが何を本当は考えているのかが伝わりにくい、とだけぼやいていた。それは昨日今日会った人間の本心なぞはわかる方がおかしいというもので高望みだ、とソニアが言うと、そうではありませぬぞ、と彼はきっぱりと言う。
「多分、まだ皇子も迷っておいでなのでしょうな、ご自分で戦の後にゼノビア王朝を復興させるかどうか、すら。帝国をうち滅ぼしたいという願いは同じ。けれど、その先のことが自分一人の肩に乗っかってくるにはまだ荷が重過ぎる。だからこそ余計に、我々があのお方に対して期待してしまっている部分に対しての、皇子のコメントが少ないからそう思ってしまうのでしょううぞ」
「それこそ高望みだ。この戦だってどうなるかわらかないだろ。あとはウォーレンが巧く皇子を仕向けるんじゃないのか?」
「どうなることやら」
ウォーレンもまた、あまりゼノビア復興についてソニアには話をしない。ただそうはぐらかした。
ソニアもそれに対してはあまり言及しない。
「でも、その、ウォーレンやランスロットには怒られるかもしれないけど」
「なんですかの」
「あたしは、皇子が、ゼノビアを治めなくてもいいと思うんだ」
ソニアはたどたどしくそう言った。
彼女がそういう風にうまく言葉を紡ぎ出せないのは、用意をしていなかった話だったからに他ならない。
あれだけ物事を「考える」ことに貪欲なソニアでも、以前のようにおどおどと話をすることが多い。それは、突然そのとき思い立ったことがほとんどだ。
「誰でもいいんだろう、本当は。ただ、皇子であれば、人々が集まりやすいっていうだけで。そして納得しやすいってだけで」
「そして、復興するためには、そこに集う人々にとって納得しやすくてわかりやすい、ということが非常に重要になってくるもので」
ウォーレンは髭を何度も何度もなでながら言った。
「・・・あまりそなたには言いたくない話じゃのう・・・だから今までも黙っていたし、これからも黙っていることじゃろうて」
「知ってるよ。だからあんまし聞かない。トリスタン皇子にも言ったけど、あたしは」
「読み書きが出来ないことは百も千も承知ですからのう。千より上の単位をご存知か?」
「馬鹿にするなー!それくらいわかる!万だ!」
律儀にソニアはそうウォーレンに答えた。ほっほっほ、と笑いながらウォーレンは椅子から立ち上がり、なんの断りもなくおやすみの挨拶をして出て行ってしまった。脈絡がない老人だ。だが、彼がそういう風な動きを見せるときは、何かを考え込んでいるときだ。多分ウォーレンは既にトリスタン皇子と反乱軍のこと、この先のゼノビア復興のこと、についてまた思いをめぐらせているに違いない。それでもウォーレンが反乱軍のことを決して疎かにしないでさまざまな策をめぐらせてくれることをソニアもランスロットもわかっている。
「んもう!」
とソニアが扉に向かってふくれると、ランスロットはめずらしく小さく声をあげて笑っていた。
「はは・・・違うことをいいたかったのに、はぐらかされてしまったな」
「そうだ!まったく・・・あたしは剣をふるうことしかできないから・・・右腕がかなり動くようになってきた。安心した。だから、ちょっとだけ強気になろうかと思って」
「ちょっとじゃなくても、いい」
「・・・そうか?」
「弱気なのは、そなたらしくないから」
そういいながらランスロットは立ち上がり、人々が勝手に出して、そして勝手に放置していった椅子を並べ直しはじめた。
「そうか」
ソニアはちょっとだけ恥ずかしそうにそう呟いて、ランスロットが椅子を片付けているのをみつめる。
それに気付いてランスロットは手をとめて、ソニアを見た。
「先に寝るといい。部屋はわかっているな?」
「うん」
「わたしはこれを片付けて、それから見回ってから眠るから」
「そうか」
やっぱりラウニィーが言うように、ランスロットはお父さんみたいなものかもしれないな、なんて思いながら、ソニアはがたがた、と音をたてて椅子から降りた。それから、ランスロットを見習ってきちんと椅子を定位置に戻す。
「ああ、そうだ、ソニア殿」
出て行こうと扉に向かったソニアに、思い出したようにランスロットは声をかけた。
「・・・今日、わたしがソニア殿の後を追いかけていたのが、わかったのか」
「?・・・ああ、戦ってたときか」
一瞬なんのことだ?という顔を見せてからソニアは眉間に指を軽くあてて思い出すポーズをとった。
それから、そうか、あのことか、とようやく思い当たって顔をあげる。
「うん」
簡単すぎる答えに拍子抜けしてランスロットはとまどった。
「そうか」
「ランスロットなら、デーモンはどうにかしてくれると思った。カラドボルグ持っているし・・・ランスロットだし」
「・・・そうか、ならば、いいんだ」
「気付いてないと思っていたのか」
「少しだけ」
「信用ないなあ」
ソニアはそういってわざと笑って見せた。
が、その表情は、すうっと強張って、射抜くような視線でランスロットを見つめることになってしまう。
「ソニア殿?」
突然のその変化に
「ランスロットは、あたしの信用に答えてくれた。とてもそれは嬉しかった」
「・・・わたしの力が役にたてて、わたしも嬉しかったよ」
「でも、今日は、ランスロットがもし、あたしが思うようにあたしに力を貸してくれなかったら、あたしは確実にあそこで死んでいた。あたしはデーモンの攻撃範囲に完璧にいただろうから」
それでも、あれ以上の被害を出さないようにするには、あそこで止まるわけにはいかなかった。ある意味、自分の方がトリスタンの何倍も無謀で短慮だったのだとソニアはずっと自分の胸の中で繰り返し思っていた。
「あれぐらいなら」
「違う、ランスロット」
「え?」
「トリスタン皇子がいたから・・・」
ソニアはそこで言葉を切った。それからばつが悪くなった子供のようにソニアは情けない声を出して
「うー、なんでもない、おやすみ」
「こら!待ちなさい!」
久しぶりにランスロットは、またうやむやにしようとしているソニアに声を軽く荒げた。
その声に、自分は弱いのだ、と困ったようにソニアは扉を開けようとしている手を止めて、
「今は首の皮一枚で繋がったけど」
ランスロットに背をむけて、扉側をみているまま彼女は言葉を搾り出した。
「道を違えるときは、言ってくれ。ランスロット」
「何を・・・」
「わかっていても、期待しそうだから。わかっていたのに、今日だって、何の疑いもなしにランスロットを信じてしまったんだ」
「疑わずとも」
「・・・わかってる。ランスロットがそういう人間じゃないってくらい、わかってる。でも」
ランスロットの言葉を遮るようにソニアはそう言った。
まるで。
彼女の背中から、拒絶に似た何かが伝わるようにランスロットには思える。
近づくこともできなければ、何を言っていいのかもわからず、彼は動かない彼女の小さな背中をみつめ、その言葉を聞こうと耳をすました。
「信じている。信じすぎているから、信じてはいけなくなるときは、そう言ってくれ。ランスロットがこの前あたしに言っていたことは、そういうことだ。いつか、ランスロットを信じちゃいけなくなるときがくるかもしれない」
ようやくランスロットは、先ほどトリスタン達と話をしたときにソニアが何を話していたのかに気がついた。
そうだ。
彼女は、何か、人を信じるのをやめたくなるようなことが昨日あった、と言っていた。それは自分のことではない。でも。
なんだか、とても臆病な動物のようだ。
どんなに強靭な体躯をもった人間でも、心の強さは目に見えないのだ、と思える。
「ソニア殿」
「だから、約束してくれ。ランスロットとは道を違えることにいつかなるだろう。それが、戦が終わって、お互いが離れるときであることを願っている。でも」
そこでソニアは言葉を止めた。
その瞬間を逃さず、ランスロットは穏やかな声で彼女に教え諭すように告げる。
「約束しよう。道を違えるときは、偽らない。わたしがそうそなたに約束をすることで、少しでもそなたが楽になって、そして」
あまり、言葉にしたくない。
そう思いながらも彼は最後まで言い切った。
「わたしを信じてくれるならば」
ランスロットは頭のどこかに続いている、自分への叱責を感じていた。
そんな約束はしない、と。道を違えることない、と。何故信じてくれないのだ、と。
どうして自分はそういえないのか。いや、それは何も知らない子供だけに許された感情的な叫びだ。
きっと、もっと若い頃ならば、ソニアの言葉がとても理不尽なものに聞こえていたに違いない。約束をしなければならないような信頼は嬉しくないものだ。無条件な信頼。それが自分達にはあったのではないかと思えたけれど。
自分が彼女の心を揺らし、そしてまた、何か彼女の心を揺らす出来事があったのだろう。そう思いながらランスロットは、言葉にしたくない、それを実行する日がこないことを祈らなければいけない約束をもう一度ソニアに言うのだ。
「約束する。道を違えるときには、言う」
「ありがとう。約束って、なんだか、いいよね」
話題と不釣合いな言葉を発して、ソニアは軽くランスロットへと振り返って小さく無理に笑った。
「じゃ、先に寝る。おやすみ。見回り、面倒だけど、頼んだぞ」
「承知した。部屋まで気を抜かないように」
「ああ」
ソニアは扉を開けて、するりとそこから出て行った。
そして。
ランスロットの目の前で、とても小さな、そっとした音をたてて、その扉はぴっちりと閉じるのだった。


Fin

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モドル

いー加減にこの憂鬱パターン(戦闘終了→2人でケンカにならない揉め事)やめたまい!!ということでしばしこのパターンとお別れになるので(笑)めいっぱいラストページはランスロットと一緒!!(笑)にしてみました。
オウガはもとのキャラが濃いせいか(そりゃスルスト様だ)汎用キャラのせいか、書いているのが楽しくて仕方なくてついつい長くなってしまいます。今回途中でごっそり削除したノルンとガストン厨房話(裏ノーマン話)を後で外伝アップにします〜。
トリスタン、なんかかなりビジネスライクないやな皇子様なんですけど・・・。こういうタイプの人があっさりと「剣探しのため、しょーがないから追放扱いにしたる」つってタクティクスオウガの環境を整えてくれそうで・・・(笑)