戦乙女-2-

のこのことソニアが歩いているのをみつけて、めずらしくサムライマスターのゾックが声をかけてきた。
「おはようございます。相変わらずお早いですね」
「あ、ゾック、おはよう。ゾックは今から眠るのか?」
「はい。小腹がすいてしまったので、ちょっとつまんでから、と思いまして」
朝番の兵士と交代をしたあと、軽く食事をしたのだ、とゾックは言う。ゾックはノーマンと共に夜番として見張りに立ったはずだな、とソニアは思い当たって聞いてみた。
「・・・ゾックが髪おろしたところ、初めて見た」
「あ、そうですか」
もうあとは眠るだけだ、という状態でゾックは楽な格好になって肩下まで伸ばしている銀髪を下ろしていた。
厨房がある家屋から戻ってくる途中だったのだろう。なんとなく恥ずかしい気持ちになったのか、ゾックは曖昧な返事をしてソニアからそっと視線を外した。それを追いかけるようにソニアは少し小声でゾックの顔を覗き込むように聞く。
「ゾック、ノーマンの様子、どうだった?」
ああ、確かに小声のほうがいい話題のようだ、とゾックは一瞬にして表情を変えた。
「・・・それは、反乱軍リーダーとしてお聞きしているのでしょうか」
それから、即答しないで注意深い言葉を返す。
「・・・違うといったら教えてくれないようなことなんだな?やっぱりオハラと何かあったのか」
「そこまでは知りませんが・・・」
「今日、大事な話をオハラにしようと思っていたんだ。どうもオハラが朝まで寝付かれなかった様子だっていう話だから・・・」
ゾックはそれを聞いて小声で答えた。
「少し落ち込んでいたようです」
「落ち込んで?」
「ええ・・・それから・・・剣や槍をふるう女を、どう思うか、と私に聞いてきました」
「はあ・・・?」
それは一体何の話なのだ。
ソニアはすっかり混乱して難しい顔になる。
「どういう意味だ?」
「さあ・・・私にもわかりません。もともとそう仲がいい方でもありませんから」
ゾックはあくまでも淡々と聞かれたことだけを答えている。あまり口数が多くないこの男が、ソニアと個人的にこうやって言葉を交わすのも実は案外とめずらしいことだ。
「で、ゾックはどう答えたんだ?」
「それはお教え出来ません」
苦笑してみせるゾック。
「つまらないな。・・・まあ、いい、ノーマンが女の話をしているなら、どう考えてもオハラ絡みだな」
自分は別にノーマンがオハラを好きとか嫌いとかいう話をあまり聞いていなかったのだが、とゾックは苦笑を隠せない。
「ありがとう。直接聞いてみる。他人のそういうことは口出しする気はないが、結構大事な話をオハラにしたいから、一体何にオハラの気持ちが煩わされているか知っておきたいんだ。・・・オハラに直接聞いても、大丈夫だ、としか答えないだろうし」
それは容易に想像出来た。
例えノーマンと口論になろうがなんだろうが、オハラはきっと「でも大丈夫です」と意地をはるに違いない。
こういうときは単純なノーマンに話を聞くに限る・・・とはいえ、ソニアは自分が行って、ノーマンが話してくれるかどうか多少心配ではあったけれど。
「ありがとうゾック。ついでといっては悪いんだがノーマンを起こしてもらえないだろうか。寝しなで可哀相だが」
「・・・はい、わかりました」
そこまでするほど、オハラにする話というのは重要なものなのか。
ゾックはわずかに眉をぴくりと動かしたけれど、平静を装ってソニアの前を歩き出した。

ソニアはゾックに案内されて、一軒のボロ屋に入った。その家は厨房が半分ほど使い物にならなくなっていて、まともな部屋は兵士達がただごろ寝を出来る部屋があるだけだ。
状態が悪くて使用出来ない厨房で待っているように言われて、ソニアはおとなしく、足がもげたのか崩れたのかわからないが既に床の上に崩れている、昔食卓だったように見える大きな木の板の上に座った。
やがてしばらくしてノーマンがやってきた。ゾックは一緒ではない。彼は本当に任務や頼まれ事に対して忠実で、なおかつ自分の領分をわきまえてているな、とソニアは感心した。
「んだよ・・・眠いんだよ・・・用があるならさっさと話せ。あんたのこと警備してて疲れてんだ」
ノーマンの態度が悪いことは別段慣れっこでどうとも思わない。
これまたゾックと同じように、眠るための格好になっていたようで軽装だ。それに髪の毛も短髪ながらもぐしゃぐしゃになっている。
ソニアは苦笑して
「すまないな。個人的な話で悪いんだけど、昨夜オハラと何があったのかと思って」
「・・・なっ・・・!!誰に聞いたんだよ!・・・オハラが、あんたに言ったのか」
「違うってば。そしたら、オハラに聞いてる」
「じゃあ」
「オーロラから聞いた。どうもお前と一悶着あって、オハラが明け方まで寝付かれずにいたようだ、とな。・・・勘違いするな、別にノーマンがオハラを好きだ、とかそういうことに干渉する気はないんだ。でも、今日、オハラにはとても大事な話をしないといけないから・・・ちょっと心配でね」
ノーマンはソニアを見た。言いたくないな、という表情だ。
「ウォーレンに了承を得てからだけど、オハラを上級職につけようと思っているんだ」
「えっ」
立ってソニアを見下ろしたままでノーマンの表情が変わる。
「何にするんだよ」
「内緒」
「まさかヴァルキリーとか」
「まさか、って何だ」
「・・・」
そこでノーマンは口篭もる。
「・・・昨晩、それで、もめちまったんだよ・・・」
ばつが悪い表情でノーマンはソニアを見ないまま少し近づいてから床に腰を降ろした。
しばらく黙っていたけれど、彼が言葉を選んだり、どこから話そうかと迷っているんだろうということはソニアにだってわかる。
腰をおろした、ということは、話をしようという意志の現れだ。
「あんたになんか、これぽっちも話したかねえんだ。本当は」
「わかってる。ノーマンはあたしのことは好きではないからな。でも、その、オハラのためと思って話してくれるんだろう?いいやつだな、案外」
「案外ってのがむかつくんだよ、本当にあんたは俺を苛々させるのがうまいな!」
心底嫌そうにノーマンはぴくりと片側の目を細めてソニアを睨んだ。ソニアは軽く肩をすくめて唇を尖らせる。
どう考えても普段の素行があまりよくない、口調も非常に乱暴なノーマンに対して最大限の譲歩をした誉め言葉だったのに。
そんなソニアの気は知らずに、やがて意を決したようにノーマンが口を開いた。
「あのよう・・・俺は、スラムの生まれだろ・・っていうかさあ、生まれたときはまだスラムじゃなかったんだけどな」
「うん」
予想していない場所から話が始まってしまったけれど、ソニアは自分も言葉がうまくない人間だから、なんとなくノーマンの気持ちがわかる・・・ような気がして素直に聞いた。
「スラムの女達は・・・子供がいるおばさんも、若い女もみんな関係なく・・・生きていくことに必死で、身なりも気にしなかったし・・・ちょっとゼノビア城の側にいっては帝国兵に股開いて食糧もらったりして・・・時には、男なんかよりずっと生活するための金やら食糧やらを調達してきたものだった」
「・・・そうか」
その意味はいくら鈍いソニアでもわかる。ノーマンがそんなあからさまな話をするなんて、自分は本当に女だと思われていないんだなあと思うくらいだ。きっとオハラに対してはそんな物言いは出来ないだろう。
「俺みたいな・・・力が強いだけじゃあ、何も稼げない。悪いことするしかねえ。旅人を追い剥いだり、帝国の兵士を脅して金を手に入れたり、そんな程度だ。ちょっと仕事があったって、もらうのはたかが知れてる額でよ・・・俺は一人で生きて来たから誰を養うわけじゃないし、自分で稼いだら自分の金、自分の食糧になってたから・・・スラムにめずらしく体が大きくて、しっかり育った」
「うん」
「子供作ればよ、一人また養うことになるだろう。んなこと出来るような生活じゃねえし、みんないつだって腹が減っているから、スラムの人間は逆に女を襲ったりしねえよ。いつだって疲れてんだよ、誰も彼も。それでもたまーに腹がふくれたら人間ってのは勝手なもんで、女を襲いたくなっちまうんだ。・・・抱いても、それはスラムの女で、痩せていて、汚くて、終わってからこっちの金を全部盗んで行くようなやつらだ。運悪く孕んでも誰の子供かなんてわからねえし、栄養が足りなくて産む前に死んじまう。生まれたって死ぬ時だってあるしな」
ソニアは言葉を返せずにノーマンの話に聞き入っていた。
スラム化していたゼノビアの様子は覚えている。けれど、ノーマンの話に聞くほどひどい状況になっている場所を自分は多分見てはいないんだろう、と冷静に記憶からひとつひとつを思い出してみた。
スラム化していたけれど、それでもソニアが覚えているゼノビア付近の人間はゼノビア復興を願っているように感じたし、貧しいながらになんとか暮らしている、という様子に見えなくはなかった。
けれど、ノーマンの言葉に聞く、彼がいた地域は。
そんな状況では、誰もゼノビア復興などという空の上の話を考える暇もないほどの生活だったのではないだろうか?
「そんなところでのたれ死ぬのはごめんだ。だから、ここに来た」
「そのようだ」
「ここに入って、びっくりした。女は、みんな綺麗でおとなしくて、優しい」
「・・・」
「誰も、男に股なんて開かねえし。あんたにはわかんねえだろうな・・・今まで俺が女だと思ってた人間は、女の形をして、でも形の部分しか認めてられなかったんだなあって・・・そんな風に、思える」
そこでノーマンは黙った。
ソニアは声をかけていいのかわからない。一体この話のどこがオハラとの話に繋がるのか、なけなしの想像力を働かせてもソニアには一向に見えてこないのだ。
それからノーマンは自分の前髪をぐしゃぐしゃとかき混ぜながら話を続ける。
「この軍に入ってから、やっと、なんで男は力があって、なんで女は子供を産むのか、わかった気がしたんだ」
「・・・」
その何気ないノーマンの言葉はあまりにもソニアには衝撃的だった。
だって、今まで何も考えることはなかったことだ。
男は力があって、女は力がない。
男は子供を産めないけれど、女は子供を産める。
小さい頃から村で見てきた当たり前の風景はそれを肯定していて、ソニアがわずかに異端だっただけだ。
同じ魔道の力を持っても、男は攻撃的な力を得意として女は護身のための力を得意とする。
そのことについておかしい、とかどうして、とか思ったこともなく、性別の違いがただただそうしている、と素直に受け取っていただけだ。
そして中にはソニアのようにわずかに突出している人間がいて、女なのに剣士になったりラウニィーのようにフレイアへの道を辿る人間がいる。それは非常に稀なことだ。だから、この軍でも女性兵は案外と多いがそのほとんどはプリーストになっている。
それに、フレイアであるテスとアイーダは比較的大柄な女性で、そういう体格で更に鍛えたから男性に腕力が負けないということも事実だ。彼女達はもともと男性よりの体をもっていたからであって、同じように鍛えてもオリビアやオーロラはそうはなれない。
「・・・もしかして、ノーマンは」
「ああ?」
「オハラには・・・クレリックになって欲しいと思っているか?」
「・・・なんで、そこまで一気に話を飛ばしちまうんだよ、あんたは」
忌々しそうな表情でソニアを睨むノーマン。けれど、否定はしなかった。
気が弱い女性なら、泣き出してしまうのではないかというするどい目つきだけれど、ソニアは自分の言葉を続けることに気をとられていて、なんとも感じていないようだ。
「悪い。そのお・・・あたしがノーマンだったら、そう思うかなあ、と思って・・・あたしは・・・女の人には、あまり手を汚してほしくなくて・・・前衛で、物理攻撃をさせることを避けている・・・。結局一緒なのにな。それでも、あまり、その、女の人に人を殺させたくない。間接的に手伝ってもらうことになったとしても・・・さ・・・。相手に斬りつけたときの、肉を断つ感触とか・・・」
ソニアもあまり言葉を伝えるのがうまくない。ノーマンを見ないで、懸命に気持ちを伝えようと必死だ。
「あたしが、男だったら・・・自分が好きな女に・・・そのお、そういう役目はさせたくないから・・・。それでも、反乱軍に入りたいと志願されれば仲間にいれるし・・・戦力になれば、ありがたいと思うし・・・うーん、何言ってるんだろう、あたしは」
「あんた、男になったほうがいいんじゃねえの?」
「・・・そうだったら楽だったのになあ」
その言葉はぽろっと出てしまったソニアの本音だ。
しまった、とノーマンは思ったけれど、答えたソニアは全然気にしていない様子だ。
「オハラは、ヴァルキリーになるしかないような気がするって言ってたぞ」
「何故?」
驚いてソニアの声はわずかにひっくりかえった。
「うん?槍はまだ使えないけれど、結構うたれ強くて体力あるから、とか言ってよ。ずっと弓を使ってきたから、クレリックになって攻撃しねえでみんなが傷つくのを見ているだけなのは、我慢が出来ねえってよ。ああ、もちろんさあ、クレリックをバカにしてるんじゃねえよ。ただ、自分には出来ないんじゃねえかと言ってた・・・俺に相談したあいつが馬鹿だったんだよ。・・・嬉しかったけど」
「オハラが相談したのか」
「ああ」
「・・・ふうん、仲良くなったんだな」
「ふざけんなよ!・・・まあ、俺もそう思ったんだけどよ・・・。でも、俺はクレリックがいいんじゃねえかと思ってさ・・・。能力とかじゃなくて、それは俺の我侭だ。わかってんだよ。そんなん。男なんて大抵身勝手なもんなんだからっ」
けっ、とノーマンは自嘲気味に言い放つ。
「その話でなんでオハラが眠れなくなるんだ?」
ソニアのその質問で、ノーマンは顔を歪め、困惑したような、恥ずかしそうな、非常に色々な感情が混じった表情を見せる。
うわ、これは気になるぞ、と身を乗り出してソニアはノーマンを覗き込んだ。
「うん?なんでだ?」
「・・・その・・・なんだ・・・余計なこと言っちまって・・・」
「何て?」
「・・・す、好きな、女が・・・血い浴びてるのは・・・見たくねえから・・・って・・・」
その言葉にびっくりしてソニアは目を丸くした。
「・・・わあああ!ノーマン、告白したのかっ!?」
「は、恥ずかしいこと言うんじゃねえっ!!」
「そ、そ、それで、オハラはなんて」
「・・・あんた、もうすっかり反乱軍のリーダーとして聞いてねえだろ、興味本位だろっ!?教えねー」
そういってノーマンは顔を背けた。ソニアはしまった、という表情をしてお伺いをたてるように背けた顔の方へ移動していって無理矢理ノーマンの顔を見る。
「・・・それで?」
「そしたら・・・自分がヴァルキリーになったら・・・その・・・俺が、オハラのことを、嫌いになるのか、って・・・そんなこと聞いてきて・・・」
その言葉は、オハラからの好意と解釈してもよいのだろうか?とソニアは驚いておどおどと聞いた。
「・・・そ、それって・・・」
「そんなこたあ、ねえけど、嫌なものは嫌だって言ったら・・・」
そこで一旦言葉を切って、ノーマンは情けない顔をしてソニアを見た。
「ここに自分がいるのは、俺に会うためではなくて、反乱軍の力になるためだから・・・なんと言われても、自分はリーダーに従うってよ・・・そんで、ごめんなさい、つって・・・出ていっちまった」
「そ、それは正論だな・・・」
「っつーか、その「ごめんなさい」ってのは何のごめんなさいなんだよ・・・・」
そういいながらノーマンは頭を抱えてうつむいた。
しばらくの間その様子を黙ってソニアは見ていた。
彼女には、ノーマンが言いたいことがなんとなくわかるような気がした。
ノーマンが言っていることは、確かに彼の我侭だ。彼が言ったように、この軍の女性はみんな綺麗で、穏やかで、優しいとソニアも思う。
本当に女性は男性を癒せるのだな、と感心してみることもあるくらいだ。
そういうソニアだからこそ、ついつい女性兵に甘く、更に甘えさせてもらったりも出来るのだろうが。
要するにノーマンはオハラのことが好きで、そして理不尽なことを言ってしまうけれど彼としては最大級にオハラを女性扱いしているのだろう。だから、あまり彼女が戦いに進んで参加して、敵兵を倒していく行為を好ましく思わない・・・もっと平たく言えば自分が守ってやるから手を出すな、くらい言いたくて仕方がないのだろう。
(オハラと同じ部隊になったらきっと緊張して活躍できなくなるのになあ)
なんてことをソニアは思ってくすりと笑った。
「なんだよ」
「いや。ノーマンはオハラが好きなんだなあ。なんでだ?あたしが言うのもなんだけど、ノーマンとオハラはなんだか色々すれ違ってしまっているようだけど、なんでそんな好きなんだ?」
「痛いこといいやがる。本当にあんたは嫌な女だな」
鼻の頭に皺を寄せてソニアを睨むノーマン。
「・・・一所懸命だから、すげえなあ、と思って。他の連中もそれなりに一所懸命だってことは知ってるけど、オハラは・・・もっと一所懸命だと思うから」
「・・・そんな彼女が、ヴァルキリーになるなと言われたら、ショックだと思わないか?」
「思う。だから、反省した。でも、俺の考え方は変わらねえよ。・・・あんたが言うように、俺は言葉がうまくないし、オハラが考えていることだってわかってやれねえよ。でも、仕方ねえだろうよ・・・」
好きなんだから。
言葉に出ない言葉が聞こえたような気がして、ソニアは小さく笑った。
「そうだな。なんとなくわかる気がする」
「勝手にわかるなよ」
「・・・あたしも言葉がうまくないし、人の気持ちを読み取るのが・・・まあ、ノーマンよりはうまいとは思うけれど、あたしはまだ子供だからな。わからないことが多い」
そういってソニアは壁をじっとみつめた。
どうしようか悩んでいる。
ノーマンに告げるべきだろうか?オハラをプリンセスにしたい、ということを。
そして、そうすることによってきっと彼女はもっと戦場に立つ機会が増え、人の死骸をその目に焼き付けることになるだろう、と。
瞳を閉じる。
それは、今は言わないでおこう。
「ノーマンがしなきゃいけないことは」
「はあ?」
「オハラの誤解を解くことだな」
「誤解?」
驚いた顔でノーマンはソニアを見た。
その精悍な顔つきは、反乱軍に入った当初よりも随分穏やかになったようにソニアの目には映る。
「オハラはちょっと勘違いしているんだと思うよ。・・・ノーマンはオハラを心配しているだけなんだろ。彼女がしていることを否定しているわけでもなんでもないんだろうから。オハラには、伝わってない気がする。ノーマンが・・・きちんとオハラが努力している姿を評価していることをさ」
「俺はいつだって・・・」
「そんなの、オハラは知らないよ。多分、オハラは・・・ノーマンがそういうことを評価しないで、ただ勝手に女だから戦わせたくない、なんてことを言っているように感じているんだと思う。ノーマンは言葉が少ないから。もうちょっとそのお、その場その場の気持ちじゃなくて根っこの方から話してあげなきゃ」
「そ、そういうものか」
「見てるだけ、思ってるだけじゃあ気持ちは通じないってあたしの父さんが言ってた。相手が女だろうが・・・自分の将来だろうが、帝国への気持ちだろうが、なんでもさ・・・だから、あたしは反乱軍のリーダーになる役目を、引き受けた」
そういって小さくソニアは笑って見せた。
とても年齢相応の可愛らしい笑顔で、ノーマンはなんだか今日はこのリーダーをいつものようにののしれないな、と苦笑いを浮かべる。
余計な世話だ、と叫びたくなることもあるけれど、一応このリーダーが自分とオハラのことを応援してくれているらしい、とやっと気付いたのだ。
その点だけは、まあ、いいと思っておこう。
とりあえず、オハラの話はわかったとばかりにソニアはふと思いついてノーマンに聞いてみた。
「ノーマンは一人で生きてきたのか。家族はいなかったのか」
「・・・俺はあんたよりずっと年上で、ゼノビアが滅ぼされた頃はまだよちよち歩きだ」
「・・・」
「一番混乱していた時期に、家族とはぐれたんじゃねえかな。物心がついたときは、食糧をわけてくれるじいさんやばあさんが近くにいた。そいつらが適当に年齢も名前も教えてくれた。・・・子供が可愛くて仕方なかったんじゃねえのかな。ある日、気がついたらそいつらは死んでた。なんで死んだか覚えていねえな。そんとき俺はまだ10にもならないガキだったからな・・・。スラムの側に住んでいた帝国兵の家に通って毎日薪割りしてた。そんでもそこじゃあ何も食わせてくれなかったからなあ。三日に一回くらいしか飯を食えなかった。ちょっとの金をもらったって、スラムに戻れば金を巻き上げられるんだ。何もかもすぐ食糧に替えて腹ん中にいれてから戻るんだ」
どうってことがない昔話のようにノーマンは話す。
あんたくらいだ、俺の話を聞きたがるのは。とノーマンは不思議そうな顔でソニアを見る。
「だから、俺はずっと一人だったぜ。じいさん達が死ぬ前にはもう、セックスなんてもんも覚えたし、食える草も覚えたし。まあ、動物すらいねえ場所だったから猪の毛皮なんてはげないけどな」
「あはは。それは、普通だろう?」
ソニアは小さく笑った。大きな声で笑ってはいけないような、そんな気がする。
「あんたは、家族がいるんだろうし、スラムのことはわからねえだろうけどよ・・・スラムの中では、好きとか嫌いとか、そんな大層なこと誰も考えちゃいねえんだよ・・・。中にはきちんと家族で身を寄せ合ってるやつらもいるけど、大抵は自分一人のことしか考えちゃいねえ。運悪く子供ができちまった女が一番哀れだ」
「・・・」
それでもノーマンは別段同情を誘う口調ではなかったし、そのことに心が動かされた様子でもなかった。
ただソニアがわかることは。
そんな環境で育ってきたノーマンは、ソニアよりもずっと年上だけれど恋愛に対してとても不器用で。
そして、だからこそ今、女性を大切に守りたい、という気持ちが芽生えてきたところなのだろう、と。
「んだよ、変な顔して見てるなよ」
「失礼だなあ、ノーマンは・・・。・・・じゃ、ノーマンから見ればあたしなんか、剣は振るうし、優しくないし、穏やかじゃないし、最低の女だろうなあ」
「そうだな」
即答されてソニアは僅かにへこんでしまう。が、ノーマンに言われても別にいいもん、と開き直って小さく笑った。
「そうだろうなあ・・・」
「でもその・・・いいんじゃねえの?違う男が・・・いいと言ってくれるんだろ、きっと・・・」
それはほのかにゾックのことを揶揄している言葉なのだけれど、ソニアはそんなことには気付かないし、気付くはずがない。
ちょっとだけにやにやとノーマンは元気を出したような顔をした。
「みんな、あんたみたいなのか、あんたが生まれたとこでは。だとしたら大層にぎやかなとこなんだろうな」
「・・・違うよ。あたしは全然妹と似てなかった。妹は明るくて女の子らしくて・・・村のみんなは、妹が器量がいいって言ってた。あたしがいつも誉められるのは、狩りで鳥をいっぱい打ち落としたときばっかりだった」
そういってソニアももう一度愛らしい笑顔を見せた。
「ノーマンには悪いけれど、あたしの村はみんないい人ばかりで・・・うちは貧乏だったから、母さんがとなり村まで稼ぎにいっててさ・・・あたしはずっと妹と弟の世話をしてて・・・狩りの時期になるとすぐにあたしは連れ出されるから、そのときだけ妹が家のことをやっててくれるんだ。・・・父さんが、あたしを家から連れだすまでは、そんな生活だった。でも、その後も・・・仲間がいたし・・・父さんの仲間はみんなあたしによくしてくれて、いっぱい剣も教えてくれし・・・。全然女扱いしてくれなかったけど、その方が楽だったもん」
ノーマンは半分くらいしかソニアが言っていることは意味がわからなかったし、あまり想像力も多いほうではないので「ふーん」と聞き流してしまうくらいだったけれど、それでも最後まで辛抱強く聞いていた。
「じゃあさあ・・・早く帰れるといいなあ?あんたの村に。そんなに家族が待ってるんだったらさ」
「・・・うん」
もう、いないよ。
口から出そうになったその言葉を抑えてソニアは小さく笑って見せた。
ノーマンが色々話してくれたっていうのに、自分はちょっとずるいだろうか?
でも、きっと、今そんな話をしたら、ノーマンは柄にもなく自分に同情をするような気がする。
それは、別段今の彼には必要な情報ではない。もっと他のことをノーマンは考えた方がいい。・・・ソニアはそう思って立ち上がった。
「ありがとう、正直に話してくれて」
「おう・・・」
「・・・でも、選ぶのはオハラだ。それだけは忘れないでくれ。それから・・・本当は、オハラを利用しようとしていた」
「えっ!?」
「オハラが、あたしを慕ってくれていることを、利用しようとしていた。それはノーマンにも謝る。・・・それから、素直にそれをオハラに伝えようと思う。だから、ノーマン、もしオハラが・・・ノーマンが心配したとおりのことになっても・・・オハラがきちんと考えて選択した結果だとわかって
やって欲しい。・・・はは、あたしはどうも、あまり・・・その・・・得意ではないな。人を騙したり・・・利用したり・・・するのは」
「どういう意味だよ」
「・・・今は言わない。でも、なんていうんだ・・・あたしは、ノーマンのことも、オハラのことも・・・好きだな」
ソニアは照れた顔でそう言って、軽く手をふって部屋を出た。
後に残されたノーマンは、一体何をソニアが言おうとしたのだろう、とぼんやりとその背中を見送りながら、慣れないことを考えてそこにぼうっと座り込むだけだった。

カストロ峡谷に行っていた部隊が続々と帰ってきた。
廃村にいる兵士がみんな出迎えをして、女性兵は帰ってきた人間がすぐに休めるようにそれぞれの寝床の確保を確認している。
「お帰り。お疲れ様」
ソニアは一人一人の労をねぎらって声をかけた。
中でもアッシュが帰ってきたのにソニアが大喜びで飛びついたことにみなが驚く。
一体どうして、といぶかしめば「朝の鍛練でラウニィー殿の相手が出来るのはアッシュとランスロットくらいだから!」なんていう答えが返って来る。さすがにフェンリルとスルストにそれを頼むというのも躊躇していたらしい。
(とはいえフェンリルは喜んでラウニィーを打ち負かせるために剣を磨いている様子だけれど)
「ウォーレン、体を休めたら、話があるんだ。いいかなあ?」
「もちろんです。こちらも報告がございますからな」
「みなも疲れをとるといい。スルスト様は、お元気ですか」
「ハーイ。全然問題ないデース。昨日もよく眠りましたからネ〜。いやあ、下界の人間と生活を共にすると、睡眠時間が多くて楽チンデス」
「そ、そういうものなんですか」
「そうデース。オウガバトルのときなんて、ずっと寝ずに戦ってましたしネ〜」
それは確かにそうかもしれない。となると、きっとフェンリルもそうなのだろう。
オルガナやムスペルムでは人間の体に合わせて朝がきて昼がきて夜が来る。けれど、もしかするとフェンリルもスルストもそれにあわせて生活を出来ないような体なのかもしれないし、逆にどんなサイクルでも体をあわせられるようになっているのかもしれない。
いずれにしても予想もしていなかったスルストの言葉にソニアはちょっとびっくりして、そしてちょっと納得した。
そういえばオルガナで月に誘われて外に出たとき、フェンリルが立っていた。あれは眠れない、のではなくて眠らなくてもいい夜だったのかもしれないな、なんて勝手なことをソニアは思った。
「ウォーレン様、お帰りなさいませ」
うやうやしくウォーレンを出迎えるのはヘンドリクセンだ。それを見て
「ああ、ウォーレン、出来ればヘンドリクセンと話をしてからの方が早いと思う」
「わかりました。それでは半刻後ほどにお伺いいたしましょう」

カストロ峡谷からの情報をウォーレンから聞いて、そしてウォーレンへはバルモア遺跡に関する情報を返す。
ウォーレンはソニアの意見に同意をし、バルモア遺跡へ派遣する部隊を選ぼうと迅速な対応をする姿勢を見せた。
ウォーレン、ランスロット、ソニア、留守を守ってくれていたギルバルド、それから疲れがとれないというのに無理を承知でアイーシャとアッシュ、ノルンを呼んだ。
何故アイーシャなのか、というのは各地を巡礼していた彼女のことだ、魔法のことに詳しいのではないかと思ったからだ。
相談しようにもカストロ峡谷に派遣してしまったのだから、あとのまつりだったわけだ。
また、ノルンについてはバルモア遺跡についての知識があれば、と期待をしていた。結局は「何もわからない」という返事だけだったのだが・・・。
ひとまずカストロ峡谷からの情報を聞いた後でバルモア遺跡に行く必然性についてをひととおり説明し終えてから、ソニアは解散を言い渡した。おって、バルモア遺跡への編成が伝えられるだろう、と。夕方までには決定して通達がいくことを告げて、ウォーレンとランスロットだけに残るように命じた。
「バルモア遺跡のアルビレオはあなどれないだろう。・・・そこで相談なんだけれど」
「ドリームクラウンのことですな?ヘンドリクセンから聞きました」
「・・・どこまで?」
「オハラに与えるのは、いささか冒険に思えますが・・・あなたが選んだ人間です。お任せいたしましょう。ただひとつお約束していただきたいのは」
「うん」
「・・・問題が起きたら、オハラをあなたの手で切ると、お約束ください」
ソニアは息を呑んだ。
ウォーレンは厳しい目線を送るでもなく、まるで世間話のような呑気さでその言葉を続ける。
「誰かを・・・反乱軍リーダーである唯一のあなたが自分の腕となる人間を選ぶ、というのはそういうことです。あなたが選んだ人間如何で反乱軍の、いえ、ゼノビアの未来は変わってくる。もし、選び損ねたことが判明したら、あなたは迷わずその人物を斬り捨てる勇気がなければいけません。膿は切り裂いてすべて出さなければいけません。例え痛くても」
ソニアは真っ向からウォーレンの瞳を見た。
とても穏やかで、だけれども正しいがゆえに残酷な老人は、決して声を荒げるでも、無理矢理道理を押し付けるでもなく、ただソニアに彼が思う言葉を伝えるだけだ。
「それが出来なければ、ドリームクラウンは使わない方がよろしいかと」
「ああ、ウォーレンが言うことはわかる」
ソニアは額に落ちてきた髪を左手でかきあげた。
「あたしが色々な覚悟を決めなければいけない・・・それはわかっている。わかっているよ、ウォーレン」
「後は、あなたのお心次第です。わたしが口を挟むのはそれだけです」
「・・・そうか」
ソニアはしばし目をふせて考え込んでいた。
どのことで悩んでいるのだろうか、とランスロットは心配そうにそれを見つめる。
やがてほどなくしてソニアは顔も上げずにランスロットに声をかけた。
「ランスロット、悪いがオハラを呼んできてくれないか?」
「承知した」
その失礼な態度に対してランスロットは何も追求せずに部屋を出て行った。ぱたりと扉が閉まる音を聞いてソニアはうつむいたまま声を絞り出す。
「あたし達が相手をするのは、カオスゲートの封印を破り、スルスト様やフェンリル様にチャームの魔法をかけ、そして今、更にシャングリラを動かすほどの力をもつ人間だ。・・・これ以上の犠牲を出さないために、出来るだけのことは何でもしたい・・・例え、そのためにオハラを斬ることになっても」
それはウォーレンに言っているのではない。自分に言い聞かせているのだろう。
本当にこれでいいのか?何度も何度も繰り返し考えていたことに、更にウォーレンは大きな条件を出してソニアの心を揺さぶる。けれどそれが意地悪で言っていることではないと100も承知の上だ。
ノーマンは、あたしをののしるだろうか?

オハラと少し二人だけで話がしたい、とウォーレンとランスロットにソニアは言った。
彼らはそれを快く了解してくれて、部屋を出て行く。もらった時間は半刻だ。
「あの、何のお話でしょうか」
「そこ、座ってくれ」
二人はおんぼろの椅子に腰をかけて向かい合った。オハラは一体何かとびくびくしながら、期待に頬をわずかに紅潮させている。
「オハラを上級職にしようという話なんだけれど」
「わあ、嬉しいです。・・・でも、私、何度も考えたのですが、私が務められる職があるでしょうか」
「・・・昨日、ノーマンとちょっともめたんだろう?」
「!」
オハラは更に赤くなって、頬に手を当てた。
そんなことまでもうソニアに伝わっているかと思うと、恥ずかしくていたたまれない。
「ノーマンは言葉が下手で、あたしみたいだ」
「そ、そんなことは・・・ノーマンさんは、おかしいんですっ・・・わたし、何のとりえもないのに・・・」
なのに、どうも彼は自分のことが好きなようだ。
オハラはそこまでは口に出来ずに困ってソニアから目をそらす。
「それはノーマンに失礼だなあ。・・・あたしは、ノーマンが言うことは、わかる。あたしも、どっちかというと出来るだけ女の人は前線に立って欲しくないから」
「えっ・・・」
「それでも、あたし達にはやらなければいけないことがあって、そのために適任と思った人材がいたら・・・その人材を前線に立たせなければいけないんだ。だから、オハラを、選んだ」
ソニアはそれから、ドリームクラウンをオハラに見せた。
「あ、これ・・・ムスペルムでいただいたものですね」
「うん。これを、オハラに・・・託したい」
ソニアはまだそれをオハラに渡すことはしないで、ランスロットとヘンドリクセンと3人で話をした内容をすべて彼女が覚えている範囲で正直にオハラに話した。
そして、自分を裏切らない人間としてオハラを信じたこと。信じるというと聞こえはいいけれど、ただオハラを利用すると思われてもそれは仕方がないということ。
聡明なオハラは、ただじっとソニアを見てその言葉を勘違いしないように、と懸命に聞いている。
が、話を進めて行くとやがて彼女の瞳にはじんわりと涙が浮かんで来た。それに気付いてソニアは言葉を止める。
「オハラ・・・?」
「・・・も、申し訳ありませんっ・・・」
「どうした。あんまりあたしがひどいことを言うから、失望したのか」
「・・・いいえ、違います」
「じゃあ」
搾り出すようにオハラはゆっくりと言葉を返した。
「あまりに勿体無いお言葉で・・・どうしてよいのか、わかりません」
「オハラ」
「だって、そうではありませんか。わたし、わたしが、色んな方々を差し置いて、そんな力を手に入れて・・・ソニア様のお役に立てるなんて」
そう言ってからオハラは自分の涙をそっと拭った。その仕草はとても女性らしくて、いつもぐいぐいと拭う自分とは大違いだ、なんてことをソニアは思って見ていた。
「どうなるのか、わからないんだぞ。恐くないのか」
「・・・恐いです。とても」
「・・・だろう?あたしも、恐い。そんなアイテムをオハラに託すのが。あたしはオハラは信用しているけれど、このアイテムを信用しているわけではないし。・・・それでも、オハラに、プリンセスとやらになって欲しいんだ」
更に頬を赤くして
「そのう、プリンセス、なんていう呼び名は・・・困りますけれど・・・でも、わたし・・・反乱軍に入るときに、生きては故郷に戻れないかもしれないと覚悟して参りました」
そのオハラの言葉にソニアは敏感に反応した。
「・・・そんな悲しいことを言うな!」
「だから、少しでもみなさんのお役に立てるなら、ソニア様に従いたいと思います」
「・・・あたしは、多分ノーマンに恨まれるんだろうな」
「・・・もし、そうであればあの方は反乱軍にいらっしゃらない方があの方のためだと思います。違いますか?」
「ああ、そう思う」
ソニアは苦笑した。
オハラの方がノーマンの何倍も大人なのかもしれない。そんなことすら感じた。
けれど、きっとその言葉は、オハラもノーマンのことを好きだから出る言葉ではないのかと思えてしまう。
何故か、と聞かれたらうまく言えないけれど、ノーマンがソニアを恨むならば彼はいつか反乱軍の不穏分子になるだろうし、プリンセスとして前線で活躍するオハラを見ることに耐えられないかもしれない。だから、そうなる前に、というオハラの気遣いだ。
あまりノーマンへの気持ちをはっきりとオハラは言わないけれど、少なくとも嫌いではないのだろう。
「私、頑張ります。お力になれるように」
「ありがとう」
「でも、ひとつだけお願いがあるんです。それを聞いていただけるならば、でよろしいでしょうか」
「ああ」
「もしも・・・」

半刻以上たってもソニアからの呼び出しがかからず、ウォーレンとランスロットはわずかに苛ついていた。
余計なことと知りながら、彼女の部屋の前まで二人は戻ってくる。調度そのとき、ソニアの部屋の扉が開いた。
「ではお二人をお呼びしてき・・・あっ・・・お、お待たせいたしました」
出てきたオハラはウォーレン達に気付いて頭を深く下げた。
「よいよい」
とウォーレンは穏やかに言う。
その様子を聞いて部屋からソニアが顔を出し、厳しい表情でランスロットに声をかけた。
「ごめん、度々で申し訳ないのだけれど、聖職者一人と・・・それから・・・」
それは、上級職の力を授ける儀式に必要な人員だ、といわなくてもランスロットにはわかった。


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モドル

ノーマンが語るのなんのって!!(笑)
なかなかにエグい 内容ですが、どうでしょう・・・。ああ、読んでくださる方がへりそう・・・。